就業状態による弁護士の呼び方

正式な呼び方ではありませんが、弁護士の勤務状態とか過去の職歴によっていろんな呼び方が有ります。ちょっと、差別的な臭いのする表現も有り、人権擁護を重んじる弁護士が使う言葉としてはどうか、と思いますが深い意味はないのかも知れませんので、その中のいくつかを紹介いたします。

ボス弁

いわゆるオーナー弁護士のことです。一般に弁護士事務所は、個人事務所の形態を取りますが、最近は弁護士を数百人抱えた大手弁護士法人の他数名の弁護士法人も多く見受けられます。この弁護士法人のオーナーまたは、個人事務所の経営者のことをボス弁といいます。
なお、渉外弁護士事務所では、ボス弁に該当する呼び方としてはパートナー弁護士が近い呼称となります。パートナー弁護士は、共同経営の弁護士や役員弁護士も含みます。

イソ弁

ボス弁に対抗した呼称で、雇われ弁護士のことです。もともと、居候弁護士が語源ですが自前の事務所を持たずに雇われているだけで世間一般に謂う居候とは違います。別な表現を使えばサラリーマン弁護士です。最近は、アソシエイト弁護士とも言われます。イソ弁として3~7年程度働いたのち独立して事務所を構え若手の弁護士を雇えばボス弁と呼ばれます。

イソ弁は、事務所の受けた法律業務をこなせば良く、事務所経費、事務員の給与の負担をする必要はなく気楽である反面、1件数億の事件を扱って報酬が数千万円あっても給与しか受け取れません。ボーナス査定で上積みは見込めるでしょうが・・・

アソ弁

アソシエイト弁護士の略。イソ弁と同義語で雇われ弁護士・社員弁護士のことですが、一般的には渉外弁護士事務所での呼称で国内弁護士・法廷弁護士の場合はイソ弁の方が多いようです。
イソ弁が差別的で耳障りに聞こえますが、アソシエイト弁護士というとモダンな感じがします。また、シニアアソシエイト弁護士の呼称を用いている弁護士事務所が有りますが、シニアアソシエイト弁護士は、役付弁護士または管理職弁護士で会社で云えば部長、次長に該当する弁護士です。

タク弁

自宅と弁護士事務所を兼用している弁護士です。事務所を借りるだけの収入に乏しく、止むを得ず自宅で開業する弁護士の意味に使われますが、地方に行くと一階が弁護士事務所で階上が居宅になっている鉄筋コンクリート造りの豪邸もあります。

ノキ弁

自らの事務所を持たず他の弁護士事務所に間借りして独立採算で弁護士業を営む弁護士です。まさに、これが居候かも知れません。

マチ弁

町医者に相当する、ちょっと具合が悪い時に診察してもらう、あるいは掛かり付けの医者の様に聞こえますが、弁護士にはそんな雰囲気は有りません。一般には、1~3人程度の事務員を抱えたオールマイティな小さな弁護士事務所を運営する弁護士と言うところです。以前は圧倒的な割合で存在していましたが、現在は弁護士法人化が進んでおり数百名の弁護士を抱えた事務所も多く弁護士の数からすると組織に含有された弁護士が多くなっています。

ブル弁

比較的最近現れた弁護士の呼称でブルジョワ弁護士の意味です。一般には、ボス弁・パートナー弁護士またはそれに次ぐ地位にある弁護士である場合が多いです。最近登録弁護士数100人を超える大規模な弁護士法人が表れています。最も多いところは500名前後の規模になります。この弁護士法人は、大型の企業案件・知的財産・国際弁護等を得意として莫大な収益を上げています。そして、トップのボス弁が多くの報酬を得ているためこう呼ばれています。